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農業ディレクター浜平の挑戦!

Page11:JGAP「食の安全の確保」より~肥料の選択~

みなさんこんにちは!
今年もいよいよ残すところ一か月あまり。いよいよ寒さも厳しくなってきました。この時期は忘年会シーズンですね!お酒を飲む機会も多くなってきます。前回の記事でボジョレ・ヌーヴォについて触れましたが、12月は日本の酒作りも最盛期。年に一度、しぼり立ての日本酒が飲める季節です。…実は…私も既にしぼりたて新酒を予約しちゃいました。(笑)

さてさて、新酒に負けないビッグニュース!今月上旬に私がコンサルタントをさせていただいている農場が国内初(世界初!?)キンカンでのJGAP認証を取得しました! キンカンもこの時期からの風物詩。衛生、安全、栽培技術、しっかりした農場で出来たキンカンの味見をさせていただきましたが、絶品!スッキリとした甘さで中まで美味しい。そして何といっても香りの良さ!かじった瞬間に周りが『トパアズ色の香気』に包まれます。(高村光太郎「レモン哀歌」より拝借!笑)なんつぁーならんですね!(訳「何とも言えない!(鹿児島弁)」)

ではでは、折角なので農場の様子を一部をのぞいてみましょう!

【1】選果場入口


まずは、選果場入口。この選果場ではサイズや等級ごとに金柑を分けています。綺麗ですね!選果場外で使うものと、選果場内で使うものがこの場所でしっかり分けられています
【2】選果場内部


続いて選果場内部。帽子やマスク等を着用して食品工場さながらの衛生管理です。無駄な物は一切なく、資材は決められた場所に置いてあり、清潔感が保たれています。
【3】集会所


そして集会所。ここで朝礼などをします。作業の流れや、注意事項、緊急連絡先までしっかり書かれています。このような緻密な確認が事故を防ぎ、より良い作物を作るベースになるんですね。
【4】金柑の木


最後に木の様子。美味しそうでしょう!たわわに実った実がしっかりオレンジに色づけばもう収穫です。

いかがでしょうか。

ほんの一部だけ見ていただきましたが、管理が行き届いているのが伝わりましたでしょうか。その場所にいても、とても気持ちのいい農場です。この様な農場で出来たものであれば安心、是非食べてみたいですよね!



さて、前置きが長くなりましたが、それでは本題のGAPについてです。

前回は、「肥料の管理」でしたね。在庫管理・使用管理・保管状態、と大きく三つの観点から管理を考えました。他の農産物などと触れず、また環境に配慮して保管し、記録をしっかりつけ、いつ・だれが・どの機械で・何を・どのくらい使ったか、など細かいところもきちんと確認できるシステムになっていました。

今回のテーマは、「肥料の選択」

さて、JGAPの農場では、農薬の場合と同じように肥料使用責任者を置いているということでしたよね。この肥料使用責任者が、まず一作の間の施肥計画を立てます。この計画をたてる時、このようなことを考えて立案します。

    ・専門家(普及員・JA・販売店)の助言・指導を受けているか。

    ・土壌診断(土にどのような成分がどの程度ふくまれているかを検査)をして土壌の把握をしているか。

    ・使う肥料の安全性(有害なものが含まれていないか、どのように作られたものか)を確認しているか。

    ・使う肥料の成分を把握しているか。

    ・未熟な堆肥など病原菌汚染(大腸菌、サルモネラ菌、O-157等)の可能性のあるものを使ってないか。

このようなしっかりした「前提」を作る事で、安全な農産物を作る事はもちろん、さらには無駄な肥料を投入することによる環境汚染などを食い止める役割もあります。もちろん、気候やその年の生育などに応じて急きょ変更する場合もあります。しかし、そのような事態にあっても、施肥使用責任者が専門家の助言を受けながら、しっかりと、正確に判断しなければなりません。このように「前提」やその時々の状況を踏まえながら最善の肥料を選択します。

では、より良い農産物を作るためにはどのように肥料を土に与えればいいのでしょうか?これも気になるトピックですが、もう少々お待ちを!肥料のより詳しい事については、また改めて説明しますね。

今回は、「肥料の選択」について説明致しました。次回は、「選果の際の安全確保」についてお話してみたいと思います。野菜や果物を選ぶ際にもしっかりとポイントがあるんですよ!次回もお楽しみに!!